Quantcast
Channel: 英国自転車、シネレンズ、オールドギター
Viewing all articles
Browse latest Browse all 240

ニコン1にCマウントアダプター使用記  Kodak Anastigmat 15mm F2.7

$
0
0

ニコン1は社外品のアダプター使用時には自動露出不可、内蔵露出メーター使用不可、拡大表示不可、ISOオート不可、マニュアルで絞りやシャッタースピードを変えてもモニターに反映されない、など現行のミラーレスカメラとは思えないほど不自由なカメラですが、唯一、マニュアルモードでならシャッター速度の変更が可能でシャッターを切ることが出来ます。

他のメーカーのミラーレスは何もしていないので、アダプターに他社レンズで自動露出が使え、拡大表示も出来ます。なので、ニコン1は、仕様でたまたまこうなったのではなく、社外レンズを使えないようにプロテクトしているようです。この会社の性格上、将来のファームウェアのバージョンアップや次期モデルで社外レンズが使えるようになる、という事は考えられません。

そのうち、世界中にいるオールドレンズマニアの誰かが、裏技を開発、あるいはソフト書き換えなどで使えるようになるのではないか、と密かに期待していましたが、発売後半年たってもそのような情報はありません。そんな中、実売価格も当初の半額以下になって、格安の中古V1ボディがあったので購入してみました。

ニコン1の1インチセンサー(13.2×8.8ミリ)はCマウントのフォーマット(12.52×7.41ミリ)に一番近い大きさなので、Cマウントレンズ好きで広角レンズが使いたい人には必要なセンサーサイズです。

いままでCマウントンレンズはマイクロフォーサーズで使ってきましたが、センサーサイズが大きすぎるため、レンズ設計時の想定範囲以上にまわりが写り込み、本来の正当な評価とは違うものになってしまいます。撮影して面白い写りと楽しむ分にはいいのですが、フォーマット内ではちゃんと写るレンズも範囲外の描写の流れなどに目を奪われて、ぼけレンズ扱いされたりするのは本来のレンズの評価という点では公平ではない気がしますので、本来のフォーマットに近いサイズでの描写で比較したいと思いました。

ニコン1でCマウントレンズを使ってみると、ライカM3を使う時の様にフルマニュアルになります。
単体露出計が別途必要ですが、最近ではスマートフォンのアプリに露主計があったりしますのであまり困りません。メーターなしでもデジタルですので、すぐ結果が見れて、だめならその場で撮り直せます。さらに動画モードをマニュアルにすると、100分の1秒以上のみ変更可能ですが、明暗がモニターにリアルタイムで反映されますので、露出設定の参考になります。
ただし、拡大表示でのピント合わせが出来ないのだけは不自由です。マニュアルピント合わせには視度調整のついたEVF内蔵のV1が有利です。

マイクロフォーサーズでは四隅がけられたり、丸く写ったりした広角レンズがあまりけられずに使えますが、10ミリの超広角では若干四隅がけられます。
これは、ほとんどのデジタルカメラは少し広めに写して、4:3、3:2、16:9などの縦横比にはトリミングして対応していますが、ニコン1以外のカメラでは撮影前に縦横比を設定して撮影と同時に自動的にトリミングして保存しているのに対し、ニコン1ではまず広く写した画像を保存して、その後手動で縦横比を設定してトリミングして別保存しているので、最初の広い画像でけられる場合が多いようです。4:3、3:2、16:9に設定すれば、10ミリの超広角でもほとんどけられません。
また、やはりマイクロフォーサーズではけられて、あまり使わなくなった、たくさんの優秀な16ミリ前後のレンズも45ミリ相当の使いやすい画角でほとんどけられずに使えます。やはり本来の画角に近い画角で撮れるのは気分がよろしいです。

写真は1インチセンサーで一番使いたかったお気に入りのレンズ、コダックアナスチグマット15mmF2.7です。マイクロフォーサーズでは丸く写るのであまり使いませんでした。ニコン1では四隅が少しけられます。これはイメージサークルが小さいというよりレンズが奥目でフード状になった本体でけられるようで、これも4:3、3:2、16:9に設定すればほぼけられはなくなります。

久し振りにフルマニュアルで使っていたら、オート露出に慣れた目には、すこし外した露出の写真が新鮮で、またフィルムカメラも使ってみたくなりました。

Viewing all articles
Browse latest Browse all 240

Trending Articles